技能検定対策 旋盤作業

技能検定 旋盤2級実技の感想や手順やコツなど(①準備・練習)

お世話になります。

前期の技能検定を受験される方におかれましては ボチボチ『試験の概要』が届いてきた頃ではないでしょうか?

既に練習も始めている方も居られるかとは思いますが、今回から数回に分けて旋盤2級の実技についてお話ししていきます。

私が受験した時の感想を思い返しながら、簡単にですが 手順やコツなどをお伝えできればと思います。

よろしくお願いします。

 

解説・手順の流れ(旋盤2級の目次)

私都合で申し訳ありませんが、いくつかの記事に分けさせて頂きます。

実際の手順の順番に投稿いたします。(あくまで私がやった手順ですが)

1:準備・練習のしかた

このページです

2:試し加工中にやる事

技能検定 旋盤2級実技の感想や手順やコツなど(②準備時間・試し加工)

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3:部品①ねじ側

技能検定 旋盤2級実技の感想や手順やコツなど(③:部品①ねじ側)

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4:部品①テーパー側

技能検定 旋盤2級実技の感想や手順やコツなど(④:部品①テーパ側)

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5:部品②テーパー側

技能検定 旋盤2級実技の感想や手順やコツなど(⑤:部品②テーパ側)

お世話になります。 技能検定 旋盤2級実技の 感想・手順・ポイントなどを紹介しています。 今回は 『部品②のテーパ側』のお話をいたします。 よろしくお願いします。 解説・手順の流れ(旋盤2級の目次) ...

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6:部品②φ46側

技能検定 旋盤2級実技の感想や手順やコツなど(⑥:部品②φ46側)

お世話になります。 技能検定 旋盤2級実技の 感想・手順・ポイントなどを紹介しています。 今回は 『部品②のφ46側』のお話をいたします。 よろしくお願いします。 解説・手順の流れ(旋盤2級の目次) ...

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準備・練習のしかた

今回は旋盤2級の手順 というよりは 検定本番に向けての準備的なところのお話です。

試験の概要を確認する。

受験の申請を行ったら 前期では6月頃に『試験の概要』(実技試験問題って書いてます)が届きます。A4用紙の冊子です。

検定の課題図使える道具会場に用意されている道具諸注意などが書かれていますので確認しましょう

課題図の確認

課題図を見て実際に制作する製品の 形状・寸法・公差など や 標準時間を確認しましょう。

加工要素の確認をしておくと 覚える必要のある事が分かり易いかもしれません。

形状はもちろんですが寸法公差や表面粗さ も気にしておきましょう

後の手順検討で 測定を行うタイミングや 何処で手を抜けるか などを考える際の役に立ちます

支給材料の寸法も載っていますので 忘れずに。

使用できる道具の確認

検定時に使用できる道具と数に制限がありますので 確認します。

実務では普通に使っていても 検定では使えないものがたくさんあります。(チャック用の口金とかね)

加えて 試験で使用する設備の仕様の確認をしておきましょう。

試験概要には詳しいことは載っていませんが 旋盤の場合、ねじ切りに関わる『親ねじ』の仕様などは結構大事です。

親ねじのピッチが 製品のねじのピッチの倍数であれば ねじ切りの時間が少し短縮されます。

仮手順・使用する道具類の検討を行う。

指導員や 過去に受験された先輩から 手順書を貰って 直ぐに練習、合格するのが目的であればそれでも良いとは思います。

しかしながら、技能・技術を身に着ける という点で考えたら、受験者 自らが一度 手順を考えてみるというのがお勧めです。

私の周りにも 普段から教えられるままに仕事をしたり 検定の練習ですぐに手順書を求める方が居られますが、

やはり いざ自分で考えないといけない状況になると弱い、という方が多いです。

ただし指導者側としては 考えさせる というのは大事ですが、考え方を教えてあげるのは必要かと思います。

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最初は仮の手順でもいいので作ってみて 実際に練習していく中で 洗練させていくのがいいかなと。

 

手順で検討で何を洗い出すか

手順を考える際は、勿論 全体的な作業の順序を決めていくのも大事ですが、

・切込みの回数

・測定の回数や、どのタイミングに測定するか

・目盛りセットのタイミング

・設備の目盛りを使うか スケール目でいいか

など練習を進めながらでもいいので この辺りも検討していきましょう。

細かいようですが 標準時間に入らない と言った場合、この辺りも大事になってきます。

手順検討

図のように目標時間までは 必要はないとは思いますが、手順書を作る場合は 回転数・送り、安全のために最大切込み量くらいは 分かるようにしておくといいかと思います。

 

道具類を考える

試験の概要を確認すれば 分かるとは思いますが、実は左勝手のバイトや 口金用に ゴムバンドや針金などが使用出来たりします

特に使用する必要はないと思いますが、苦手な工程が有ったりする場合などは 使用を考えてみてもいいかもしれません。

手順は人や設備の状態 持っている道具によっても 何がやりやすいかが変わるので 見直してみましょう。

個人で道具を準備して受験される方は気にしなくていいですが、学生さんなどは 指導員や先生に相談してみてはいかがでしょうか。

 

練習のポイント

練習ごとに目標を決める

多くの人は練習の期間や回数が決まっているものと思いますが、惰性で練習するのはお勧めできません。

合格に向けて練習ごとに目標を決めて行いましょう

1回目:設備の操作に慣れる。製品形状・ザックリした手順を覚える。

2回目:製品形状・手順を覚える

3回目:時間を測る。苦手な作業の洗い出し。

4回目:苦手な部分の個別練習をメインに。

5回目:標準時間内に作業を終わらせる。

・・・など

作業時間の観測を行う

上記では3回目の練習で時間を測っていますが、出来るだけ毎回 時間を測りながら作業を行う事をお勧めします。

時間観測にも個人的にポイントがあり、

単位作業ごとに測定する

作業開始から終わるまで ではなく、芯出し・荒加工・ねじ切り・偏芯・テーパーといった具合に、単位作業ごとで計測するのがお勧めです。

自分の苦手部分も 分かるようになりますし、 それぞれの時間を覚えておけば 本番で 練習の時のペースに対して速いか遅いかが判断できます

時間のバラツキを見る

ねじ切りで 10分以内に終わる時もあれば 15分掛かることもある など、作業時間にバラツキが無いかを確認しましょう。

バラツキが大きい作業は 苦手分野であったり 手順が理解しきれていないところだったりします。

本番でのペースの判断がしにくくなったりもします。

同じように加工精度のバラツキが無いか確認してみることもお勧めです。

主作業と付随作業に分ける

余裕があればですが、実際に切削を行っている時間と そうでない時間(芯出し・位置合わせ・測定 など)に分けてみましょう。

標準時間に入らない という方は、付随作業時間の割合が非常に大きいです。

作業時間を改善する際も この付随作業時間を改善する方が効果が大きいと考えます。

検定作業時間改善のポイント

 

手順の見直し+困りごとの共有

実際にやってみて 手順を見直していきましょう。

加えて同じように 受験される知人や、過去に受験された先輩に話が聞ける

練習の時や本番の時に困ったことや どの様に解決したかなどを聞いてみましょう。

 

おわりに-周りの人に流されないようにしましょう

お疲れ様でした。

複数人で練習をやっている時などは特に 自分と周りの人との差が見えてしまいがちです。

世の中には 2回目の練習で時間に入れてくる人、旋盤2級なら本番で1時間15分くらいで終わらせてくる人もいます。

近くにそういった人がいると 自分のペースが乱されてしまう事もあるので、作業時間の観測をしっかり行い、

あくまで 前回の自分と比較してどうか、というところを確認していくのが良いかと思います。

 

今回は以上になります。

お読みいただきありがとうございました!

 

 

なんなら実機での練習をせずに合格した人もいるぞ!

(歴10年くらいの人でしたが・・)

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