技能検定対策 旋盤作業

【旋盤】テーパー加工のやり方や角度の計算について

お世話になります。

今回は旋盤作業ではお馴染みのテーパーについてお話しします。

お馴染みと言っても技能検定では角度が決まっているので実際に角度の計算などはしたことがない、という方もおられるかと思います。

計算のやり方を覚えて色々な角度に対応できるようにしておきましょう。

(技能検定での手順とは記事を分けて説明させていただきます。)

それでは今回もよろしくお願いします。

今回の内容

・テーパーとはどのようなものか

・旋盤での加工方法

・角度の計算と合わせ方

テーパーとはどのようなものか

馴染みのない方もおられるかと思いますのでテーパーについて少々説明いたします。

と言っても上の図の通りなんですが、テーパーとはいわゆる先細りの形状のことを言います。円錐をイメージしていただくと分かり易いのではないかと思います。

似たようなものに勾配が挙げられますがテーパーが広がりの度合い勾配が傾きの度合い、という風に、似ていてもそれぞれ定義が違います。

判断しにくければ左右対称っぽいのがテーパー、くらいの認識でも良いかと思います。

どんなところで使われているの?

テーパーは世の中の色々な場所に使われています。身近な例を挙げると紙コップや工事現場などでよく見かけるカラーコーンなどでしょうか。

意外なところで鉛筆用のキャップの穴にも使われています。

また機械加工で使う刃物などでも先端を太く根元を細くし、刃先だけを工作物に接触させ抵抗を少なくする”バックテーパー”というものもあります。

テーパー形状は物を重ねたり、締め付けたりと色々な役割を持っている便利な形状です。

詳しくは割愛しますが製造業的には製品をテーパー形状にすることで金型から製品を外しやすくできるなど設計者の視点でも大事な形状です。

図面の読み方

図面でテーパーの角度については直接角度が書いてあるものもありますが、”テーパー比”で指示されていることが多いです。

三角の記号に1:5のように比率が書かれています。(5分の1テーパーとか言われます)

これは5mmの長さで直径が1mm変化することを示しています。(説明はmmですが単位は関係なく、比率の話になります)

旋盤での加工方法

普通旋盤でテーパー形状を加工する方法は大きく2通りあり、刃物台を傾けて加工する方法ワークを傾けて加工する方法があります。

今回は刃物台を傾けてやる方法を説明します。

やり方は言葉にすると結構簡単で、刃物台を旋回させ角度をつけた状態で送る、だけです。

と言っても実際やってみますとかなり悩みどころの多い加工になります。(ビビり・勘合・途中で角度が変わる場合など)

間違えて縦送りで送ってしまいただの円筒形状になってしまった、などの失敗事例もたまに見かけます。

刃物台を旋回して加工する方法の場合基本的に手送りになるのでハンドル操作もやや難しい印象があります。

ワークを傾ける場合、段取りの手間は多いですが自動送りで切削できるのが利点です。

角度の計算と合わせ方

NC旋盤ではテーパ加工をする際はプログラム上で大径・小径・長さを指示すれば行うことができますが、

汎用機では基本的にはテーパーの角度計算をしなければなりません。

計算がどうも苦手、という方は一旦図を描いてみて整理すると見やすくなるかもしれません。

計算の仕方を貼っておきますね。

テーパーの角度計算の際、旋盤はワークを回転させて削る、というのが地味に厄介なことになります。

回転させて削ると軸中心から対象に加工されるのでテーパーの角度=刃物台の傾きの角度 ではない、というのがポイントです。

どちらかというと勾配的な計算のやり方になります。手計算でやると結構時間がかかるのでさすがに電卓を使って計算しましょう。

角度の合わせ方

計算を行い角度が求まったら刃物台を旋回させます。この時角度の出し方には何通りかありますが私的に代表的なものを2つ説明します。

旋盤に書いてある目盛りを使う方法とダイヤルゲージを使う方法です。

旋盤の目盛りを使うやり方は角度の規格が緩い場合や一品ものなどでよく使われます。

技能検定でも手順によってはこの出し方で十分ではないかと思います。

規格が厳しい場合や大量生産で製品を造る場合は旋盤の目盛りでザックリ角度を合わせた後にダイヤルゲージで角度を合わせます。

ダイヤルゲージを芯押台や摺動面などに置き測定子を刃物台に当てます。縦送りハンドルで往復台を送り測定します

0°の時の刃物台の回転軸に対する平行などをあらかじめ確認しておきましょう。

刃物台の平行が出ていなかったり摩耗していたりすると測定結果に誤差が出ます。

測定値の見方としては先ほども記述しましたが旋盤はワークを回転させて削るのがポイントになります。

例えば1:5テーパーでは5mm進むと径が1mm変わりますが形状は反対側にも転写されるので径の変化は半分で考えなければなりません

1:5テーパーでは0.5:5または1:10で合わせる必要があります。

ちなみに比率が0.5:5であればなんでも良いので0.5:5でも1:10でも2:20でもいいです。距離が長い方が最終的な誤差は少なくなります。

おわりに

お疲れさまでした。

今回はテーパーの角度計算や刃物台の角度の確認方法についてお話ししました。

説明に入れるか悩んだのですがテーパーの角度はテーパー比で決まるので径が変わっても角度は変わりません。

以前「1:5テーパーって大径側がφ60の時は何度になるんですか?」と聞かれたこともありますので一応書いておきます。

次回はテーパー加工について手順やポイントなどについて説明します。(技能検定向けの内容になります)

 

今回もお読みいただきありがとうございました!

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