基礎知識 技能士の雑記 機械保全 生産管理SQCD 納期・生産

故障とチョコ停の違いについて何処よりも 雑に 説明

お世話になります。

以前 生産活動の16大ロスの記事で 故障とチョコ停について 線引きがあいまいである、との説明をしました。

良品率
【改善提案のネタ帳】生産活動の16大ロスを覚えて活かす

お世話になります。 今回はTPM活動などでおなじみ、生産活動の16大ロスについて 覚え方、と言うよりは考え方についてお伝えします。 ロス と言うと聞こえが悪いですが、逆に言うと生産活動の『改善代』とも ...

続きを見る

しかしながら 自主保全等の活動をされるに当たっては どうしても線引きを行う必要があり、困ってしまいますよね。

そこで今回は 故障とチョコ停の違いについて 何処よりも雑に説明したいと思います。

参考になれば幸いです。(なるわけないのですが)

よろしくお願いします。

※正確性に欠く内容も多いので情報の取り扱いにはご注意ください。

今回の内容

・故障とチョコ停の違いを雑に説明

・一応もう少し詳しく

・そもそも扱いを分ける必要があるのか?

故障とチョコ停の違いを雑に説明

発生したトラブルが 故障なのかチョコ停なのかは トラブルが発生した時の 自分と周りの反応で 判断できるかもしれません。

以下に 反応の違いを記載します。

自分の反応

チョコ停時:「あ”~またか・・めんどくせぇ・・・

故障時  :「うっわっ!やったわ・・・」や「 =͟͟͞͞(•̀ω•́ ‧̣̥̇) えぇ・・」

周囲の反応

チョコ停時:「あ~結構それあるよね~」または無反応。

故障時:「うっわっ!やったわ・・・」「何さらしとるんじゃ」「・・・ッチ」または過度な慰めの言葉など。

 

今回は以上になり・・・と言うのは冗談で一応 参考までに いくつかの視点で確認していきましょう。

故障とチョコ停の違いをもう少し詳しく

JISから見る違い

JIS(2019年以降  日本工業規格から日本産業規格に変更)には以下のように示されています

故障

設備が次のいずれかの状態になる変化。a)規定の機能を失う,b)規定の性能を満たせなくなる,c)設備による産出物や作用が規定の品質レベルに達しなくなる。

備考 設備が生産ラインなどの大規模なシステムの一部となっていて,システム全体を停止に至らしめるような重大又は決定的な故障を大故障(通称としてドカ停),逆に設備の部分的な停止又は設備の作用対象の不具合による停止で,短時間に回復できる故障を小故障(通称としてチョコ停)という。

JIS Z 8141 : 2001 6108 故障 より引用

基準があいまいとは言いましたが、一応それっぽい基準はあります

今回の内容的には 備考の方が重要で、掻い摘んで示すと、

設備の全停止を 伴うか、伴わないか

復旧に時間が掛かるか、かからないか

この辺りが違いを分けている感じですね。

とは言え、短時間で回復~・・の短時間とはどのレベルかなど 依然としてあいまいな部分は残っています

次に私が聞いたことのある 区別の仕方についてお伝えします。少々JISと内容はかぶります。

回復時間による区別

JISには短時間で、という書き方をしていますが概ね 5分間程度が ボーダーラインのようです。

回復に掛かる時間が 5分未満ならチョコ停、5分以上なら故障と言った感じです。

設備の全停止、または部品交換を伴うか

設備を全停止させる場合はもちろんの事、回復時間が5分未満でも 部品交換を伴うものは 故障とすることがあります。

回復までの動作の回数による区別

ワークの位置ずれや誤検出などは 工具で引っ張ったり、再度ボタンを押すなど 1回か2回程度の動作で復帰できることが多いですが、

駆動部のギヤの破損やベルトの外れなどはそうはいきませんよね。

このように回復までの 人の動作の回数で決めているところもあるようです。

とは言えこれは 結果的に上記2つと同じことを言っているような気がします。

設計段階の不備による区分け

これは やや毛色が違いますが、要は「この設計だったらそりゃあ止まることもあるよね」ってやつです。

例えば

・ワーク検出用のセンサーの種類や位置が ワークに対して相性が悪い、

・ミストや埃が溜まりやすい位置にあるにも関わらず 保護されていないリミットスイッチ(動きが悪くなる)

・ワークの搬送経路に 切屑やスパッタなどが飛びやすい

など

上記の区分けでは故障とされる内容であったとしても 頻繁に停止することが 元から想定される場合です。

少々感覚的な分け方かもしれません。

そもそも扱いを分ける必要があるのか?

故障にしてもチョコ停にしても 結局は同じロスでありますし、

扱いを分けることに対して明確な理由がない状態では この2つを区別する必要はないかもしれません。

明確な理由

・チョコ停は長時間の停止に対して 人が異常として認識しにくい為 悪さ加減を顕在化するために区別する など

1日1回発生する60分の故障より、1日15回発生し合計75分のチョコ停の方がロスが大きい場合もありますし、
さらに言うと、近年では自動化も進み、直間どころか 無人運転が目標と言われる事も 多い時代になってきました。

その中では5分程度で回復するチョコ停でも 長時間の停止になる恐れもあります

その場合を想像すると チョコ停だとしてもうっわっ・・やったわ」とか思ってしまいそうですよね。

ですので、故障とチョコ停の区別を 明確にするのも当然 良いのですが、

それよりも 一旦、自分たちはこれを基準に区別する!と一言で決めてしまい、

トラブルの発生件数や原因、ロスの大きさなどをしっかりと見えるようにし、改善につなげる みたいな感じで良いかもしれません。

改善においても ロスの種類を明確にするのが重要ではなく、その本質はロスを減らし 生産性を向上させる(より儲ける)ことにあるのだと思うのです。

まあ検定やテストにおいてはどうかは知りませんが

 

今回は以上になります。

お読みいただきありがとうございました!

-基礎知識, 技能士の雑記, 機械保全, 生産管理SQCD, 納期・生産
-, , ,