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【機械保全】歯車の損傷と判断のポイントなど

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今回は歯車の損傷についての 判別のポイントなどをお伝えできればと思います。

また勉強方法や覚え方については 軸受けの記事で触れていますので、そちらをお読みいただければと思います。

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特徴を絵で描いて覚えていくのが良いかと思いますが 歯車の絵を毎回書くのが面倒臭い と言う方用に 今回も素材を置いておきます。

お絵かき用

それでは今回もよろしくお願いします。

 

歯車の損傷と判別について

歯車の損傷についても 非常にたくさんの種類がありますが、検定に出題されやすそうな物をまとめています

アブレシブ摩耗とスクラッチング

アブレシブ・スクラッチング

砂やゴミなどの異物を噛みこんだ際に 歯車と異物が削り合って発生する損傷を アブレシブ摩耗と言います。

噛みこむ異物の大きさによって 歯面に出来る傷の大きさが違い 傷の大きさ・深さによっては スクラッチングとも呼ばれます

試験では 同時に出題された場合は 比較して傷が小さい方がアブレシブ摩耗と 判断はつきやすいですが、

写真は片方で 選択肢にアブレシブ摩耗とスクラッチングの両方がある場合は 少々厄介かと思います。

その場合は 歯面全体的に深い傷が目立つか否かで 判断をすることと思いますが、混ぜて出題されることはあまりないのかなと 勝手に思ってます。

(参考書とかにも どちらとも採れる という場合もありますので・・・)

スコーリング

スコーリング・干渉

スコーリングは アブレシブ摩耗や スクラッチングの酷い版みたいな見た目をしていますが、摩擦熱による損傷です

荷重が大きかったり 潤滑が不適の場合 歯車に摩擦熱が発生しやすくなり それが原因で 凝着(小さい溶着や焼き付きみたいなやつ)が発生します。

凝着した部分が引きはがされる事で 歯面に ひっかき傷のようなものが生まれ これをスコーリングと言います

語源は 天気のスコール、私は聞かされましたが スコールとは豪雨などを伴う事もありますが 本来は突風とかの方が 正しい意味合いですのでなんだかなあって感じです。

歯面の全体的に ひっかき傷のような傷が入っているのが 判断のポイントです。

傷の向きは歯たけ方向(円周方向)となっています。

干渉

干渉は 歯車の形状不良や 位置ずれなどによって 歯の根元部分がえぐられる現象です。

摩耗部分が他の損傷と違うので 判断は比較的にしやすいかなと思います。

ピッチング

ピッチング

歯面の微小な凹凸の 高い所に応力が集中して その部分が疲労を起こすことでピット(孔)が発生する損傷をピッチングと言います。

歯車の使用直後にのみ発生し その後は進行が停止する 初期ピッチングと、進行が止まらない 破壊性ピッチングがあります

○判別について

初期ピッチングは 歯面中腹辺りにピピピピピ と連なったような小さい穴が密に発生しているのがポイントです。

破壊性ピッチングは 歯面中腹した全体的に大きめの穴が発生します。(個人的には 軸受けでいう フレーキングのような見た目かなと思います。)

スポーリング

スポーリング・バーニング

高い荷重の下で歯面が疲労し 大きな金属片が剥離し 脱落する現象をスポーリングと言います。

間違えやすい 損傷に 前述した破壊性ピッチングや、圧痕・割れ・欠け(かなり大きなもの)が挙げられます。個人的にですが・・。

破壊性ピッチングとは 損傷の形状で判断するのが良いかと思います。

ピッチングは ピット、穴のようなものが所々に見られ、スポーリングは広範囲がバリっと剥げている感じです。

圧痕とは 塑性変形が起こっているか否か 、割れ・欠けとは 損傷箇所が歯面か否か が判断基準にしやすいかと思います。

あくまで 金属片が剥離し 脱落する現象という認識を持つのが大事です。

バーニング(オーバーヒーティング)

歯面が高温になり 硬度の低下が起こる現象をバーニングと言います。基本的に 軸受けでも説明した テンパーカラーが伴います

比較的に判断がしやすいかと思いますが、 実務では 歯車の表面処理の具合によって 判断しづらいこともあります。(黒染めとか)

黒染め

鉄鋼材料の表面を 四三酸化鉄被膜(Fe3O4)で覆い、錆びを発生しにくくする処理。(発生しにくくなるだけ)

光が反射して「眩しっ!」てならないようにする目的で 行われることもあります。

他の表面処理と比べ 被膜が1μm前後と 非常に薄いのが特徴。(寸法がほぼ変化しないと言える)

私は自分でやってみたことがありますが、 脱脂などが難しく 専門にされてる方は凄いなと思います!

フレッティング

フレッティング・電食

重荷重やミスアライメント(芯ズレ)により 歯面が剥がれたような見た目になる現象を フレッティングと言います

現象としては 摩耗になりますが、見た目は 薄皮が一枚剥がれたような感じです。錆びが伴う事があります

軸受けの フレッチングと同じ感じですが 発生原因に違いがあるので注意

見た目での判断は 単純な摩耗と間違えやすかったりします。(損傷部の深さで判断)

電食

歯面間に電流が流れ スパークが発生し、発生部位が 洗濯板状の凹凸になった状態を 電食と言います。(軸受けと同じ感じです)

歯幅方向にスジが付くのが一般的で、アブレシブ摩耗などは 歯たけ(円周)方向にスジが付くので、発生するスジの向きを覚えておくと 間違えにくいかと思います。

リップリングとリッジング

リップリング・リッジング

歯面の接触線(歯たけ)方向に現れる 波形やうろこ状の模様のことをリップリングと言います

同じように歯面の滑り方向に 塑性流れが起き 魚のひれや 天気図の等圧線 地図の等高線 のような隆起が発生することを リッジングと言います

名前が似てるので 紛らわしいですが 山地で見られる『尾根』の事をリッジラインと呼ばれる事があるので、そんな感じで覚えましょう。

その他の損傷とは間違えにくい見た目をしているかと思います。

(リッジングの絵について:歯車本体の絵は平歯車のものですが 模様自体は はすば歯車で発生しそうな見た目で描いてしまっています。)

バリとローリング

ローリング・バリ

歯先や歯幅端部に 変形した歯部がはみ出すことを バリと言い、

歯面が押し流され 歯先にへこみや隆起が発生することを ローリングと言います。

歯先や 歯幅端部は バリ・ローリング共に 同じような見た目をしてますが、

歯面に押し転がされたようなへこみなどがある のがローリングなので、その辺りで判断します。

食べ物の そばを打つ時やパンをこねる時に 麺棒を転がした感じのイメージを持つと良いかもしれません。

 

その他

軸受けと同じで 歯車の損傷には その他に多くの種類があります。

・腐食  ・ポリッシング

・ケースクラッシング  ・焼き割れ

・歯の折損    など

 

 

今回は以上になります。

お読みいただきありがとうございました!

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