技能士の雑記 生産管理SQCD

【改善提案のネタ帳】仕事の教育中に考えてみること

お世話になります。

生産業に限った話ではありませんが、ヒヤリハット然り 仕事をしていると様々な提出物を求められますよね。

今回は『教育中に考えてみること』をテーマに、何かと悩みがちな 改善提案について ネタ出しの目付きをお話しします。

よろしくお願いします。

今回の内容

・改善ネタの探し方『教わる側の立場の時』

・改善ネタの探し方『教える側の立場の時』

・おわりに-お互いに協力して改善したいねって話。

改善ネタの探し方-『教 わる 側の立場の時』

仕事を覚えていない状態で 改善の事を考えるのは早いのでは?と思われるかもしれません。

私も 習っているときは 覚えることに集中した方が良いと思いますし、そもそも身についてない作業の改善案なんて そうそう出るものではないですよね。

ですので 教わる側の立場の時は 『今』改善することではなく、

『後にやる事になる』改善のために ヒントになるものを残しておくように してみてはいかがでしょうか。

覚え難かったこと・間違えたことを記録する

例えば 作業の手順が複雑で 覚えるのに苦労した、使用する道具が多くて配置が覚え難かった

似ている部品があって 取り間違えてしまった などがあれば感想程度でもよいので 記録しておきましょう

人は結構 物事に慣れる生き物ですので、ある程度なら 手順が複雑になろうが、似た部品が多かろうが 時間を掛ければ覚えてしまいます

覚えてしまった後は 覚えている状態が普通になってしまい、気にしなくなることが多いです。

道具を探す時間は生産性に、類似部品の取間違いは品質に 影響しますので、そのあたりを後で気づけるよう 記録を残しておきましょう。

難しかったこと 疲れたことを記録

先ほどと同じで 習いたては難しく感じていた作業や 重量物の取り扱いなど、体に負担が大きい作業も ある程度なら慣れてしまいます

この辺りは 生産性や、安全面の改善のネタになりますので控えておいて損はないかと思います。

自分が教える立場になったときに「まぁ、そのうち慣れるよ」と言うのではなく、そもそも負担の大きい作業をしなくてもいい様にしてあげたいものですね。

先輩の説明でぶっちゃけよく分らなかったことを記録

先輩の説明を受けていると 「(んん?何か分かりにくいな・・)」と思ったり、間違ったことを覚えていて 後でそれに気づく、といったこともあるかと思います。

その場合、単純に先輩が教えるのが下手というわけでは・・・ないこともないですが、教育の形式自体に問題があるケースも多いです

例えば「仕事を教えるときは まずやって見せる(※1)」と言われることも多いですが、 製品が小さい物の組み立てや加工では、

やって見せたところで 教わる側からしたらさっぱりわからん、と言うこともあります。

先に図に書いて説明したり、作業の動画などを撮って お互いに動画を確認しながら教育する、という手法に改善してみてもいいかもしれません。

このような、『教え方の改善』は数値的に効果を表しにくく 重要視しない方もいますが、結局は後の安全や品質に関わるので 立派な改善だと言えます。

※1

「仕事の教え方」では大きく4段階あり

1:習う準備をさせる 2:作業を説明する

3:やらせてみる   4:教えた後を見る

以上の順番で仕事を教えるのが良いとされます。

「やって見せる」は上記4段階の「3:やらせて見る」に該当します。

改善ネタの探し方-『教 える 側の立場の時』

『教わる側』と同じ視点で

仕事を覚えるまでに 何が難しかった・何に困っていたかを 忘れてしまっても 後輩の作業を見てみれば 多くの発見があります。

仕事を教える相手が 難しそうにしていること、間違えたところなどを確認してみましょう。

自分と同じところで困っていたり、そうでない場合もあり 教わる側の時よりも広い視点で確認ができるかと思います。

習熟の速さにバラツキがないか確認する

何人かに仕事を教えていると、習熟が速い人・遅い人が出てくるかと思います最も最近は作業の自動化などで その差は比較的小さくなってきてはいますが・・

個人の作業速度にムラがある場合と同じで、習熟速度に差が出る工程には 何か原因があります

習熟が速い人は どのような目付きで作業をしているか 聞いてみたりすると 教え方の改善に有効な手段が出てくるかもしれません。

安全に作業できているか も観てあげる

教わる側と違い 自分が教える立場の場合は 作業をより俯瞰してみることが出来ます。

相手が作業に集中している間、周囲の設備や治具に体をぶつけそうになっていないか、物を置いたときに落下しそうな物がないか

変な姿勢で作業していないかなど、注意して観るようにしましょう。

問題があれば それに本人が気づけるように、またぶつかっても大丈夫 な様にする※2、物が落下しないように定位置化するなどの改善につなげましょう

※2ぶつからないようにすることを1番に考えたいですね。

おわりに-お互いに協力して改善したいねって話。

お疲れさまでした。

今回は 内容自体は抽象的ではありますが、『仕事の教育中』にスポットを当てて 改善提案につなげる目付きを考えてみました。

教育が上手くいかない時は「こいつは何か覚えが悪い」「この兄やん 教えるのが下手くそやな」とお互いを責めるのではなく、

手を取り合って 仕事の見直しをしていきたいものですね。

そのために 後輩は自分の悩みを伝えることが出来るように、先輩はそれを快く受け取る事が出来る 風土になっている事が大丈夫になりますね。

まぁそれが出来れば大概の事は苦労しないのですが・・・

そのような風土を作るためにどうするか、悩みの尽きないこの頃です・・・。

 

今回は以上になります。

お読みいただきありがとうございました!

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