基礎知識 技能士の雑記

改善活動についてのアレコレ①(職位別:改善の考え方)

お世話になります。

今回は生産活動の業務の一つ 改善 についてお話しします。

改善についてはどの分野の職業でも言われることと思いますが 特に製造業の方は 日頃から嫌になるくらい 改善をしなさいと言われているのではないでしょうか。

改善について 何をすればいいかわからない、どうやってやればいいの? という方へ 一般論や 時には主観も交えてお伝えできればと思います。

といっても今回はやり方とかの話ではないんですけどね。。。

それではよろしくお願いします。

今回の内容

・改善とはなにか?(問題と課題の違いとは)

・職位別の役割と心構え

・改善活動のキーワード

改善とはなにか?

改善とは文字通り 物事を改め 善く(良く)すること という意味です。

良くする、と言っても 悪いところがあるのでそれを良くする、現状は決して悪くはないが品質などをより向上させる など、

アプローチの仕方が 複数あります。前者は問題解決型、後者は課題達成型 と呼ばれることが多いです。(必ずしもそうとは限りません)

改善とは何ですか?

ちなみに改善は 製造業ではカイゼン とカタカナで表記されることが多いです。世界に発信する言葉としてカタカナ語にしている説を推してます。

(カタカナ語:アジェンダ とか コアコンピタンス とかのあれです)

その甲斐があってか海外では KAIZEN で通じる地域もあるほどになっています。英語ではimprovementと訳されますかね。

問題と課題の違い

先ほど改善には 問題解決型と課題達成型がある と書きましたが まず問題と課題について違いを見てみましょう。

元々の言葉の意味としては ほとんど同じような意味なのですが 業務において 問題と課題は 意味合いが異なります

それぞれを一言で言うと 問題とはあるべき姿と現状とのギャップ課題とは問題を解決するための具体的な手段 という意味合いです。

問題と課題の違い

また問題は過去~現在に掛かっていることが、課題は現在~未来に掛かっている内容が多いです。

・○○が今後の課題です とはよく聞きますが、○○が今後の問題ですとはあまり聞きませんよね。というかそれはもう今の問題では?と思ってしまいます。

・現状○○が課題となっています、○○が将来的に問題となる可能性がある、など必ずしも そうならないこともありますので 注意しましょう。

あとは 問題は漠然とした内容や起こっている事実課題は具体的な手段 といった風に 原因がはっきりしていて やるべきことが明確になっているという違いもあるかと。

問題解決と課題達成

以上のことを踏まえて比較すると 問題解決型の改善と 課題達成型の改善の違いは

・悪いところを改めるのが問題解決、より良くするのが課題達成

・将来の目指す姿と現状のギャップが課題、現在のあるべき姿と現状のギャップが問題

・今後問題になる事への対応が課題達成、現在表面化している問題への取り組みが問題解決

といった具合になるのではないでしょうか。

問題解決型と課題達成型

どちらが重要か

どちらが重要かと言われると 結局はどちらも大変で どちらも大事な活動になります。

しかし、課題達成型の方は 社会全体の動きを判断することや 将来についての展望が必要になり 問題解決型より広い視野で物事を見る必要があり、やや難易度が高い印象があります。

また問題解決については 実際にその問題に直面している人が一番詳しい場合が多く 管理・監督者が対応するより 当事者に近い人が活動する方が 有効的・現実的かつ 解決が速いことが多いです。

そういったこともあり 職位や立場に応じて 改善業務においても人によって役割が変わります。(もちろん全部やる人もいます)

余談ですが 最近は課題達成型が重要視される傾向が強く 若手のうちから 課題達成型の活動に対する教育を行う企業が多くなっているそうですよ。

職位別の役割と心構え

改善をするにしても 若手と管理監督者とでは もちろんですが役割が違います。

今回は若手・中堅・リーダー・監督者・管理者以上くらいで分けています。一般的には職位が上がるにつれ課題達成型の活動が増える傾向にあります。

若手・中堅・リーダークラスにスポットを当ててみていきましょう。

職位別の役割

若手の役割・考え方

定義は結構あいまいですが 若手(経験5年目以内くらい?)の時点では問題解決型の活動が多いです。

まずは目の前のことを一生懸命やりましょう、てところですかね。

成果の大きさよりも 改善のやり方を覚えることや 改善をする習慣をつけることが大事な時期だと思います。

仕事を覚えるときに 理解に時間がかかったことや 面倒くさい作業・危険だと感じた作業、やりづらい作業などをメモしておくと改善のネタになりますよ

中堅の役割・考え方

より成果の大きさを求められるのがこの辺りかと思います。問題解決に加え課題達成型の活動も視野に入ってきます。

そのためには何をしたら効果が大きくなるか、活動に重み付けをする必要があったり、経験と知識を活用して問題に対する原因追及と対策を行う必要があります。

数値的に物事を考えたり、後述します 改善のキーワード などを改善のネタにしましょう。

若手の相談にも乗ってあげていただければと思います。

リーダーの役割・考え方

リーダーになると課題達成型の活動が増えてきます。最近では1:1以上の割合で課題達成型が求められることも珍しくありません。

リーダーは個人の活動に加え 職場の若手・中堅のメンバーのまとめ役としての期待もあります。

職場の目的を達成するために集団的努力を喚起する能力が求められます。簡単に言うと求心力や影響力とかです。良い影響を与えられるように努めましょう。

生産活動のSQCDMについて、単体ごとではなく全体的に考える必要も出てくるかと思います。

改善活動のキーワード

以下に改善活動のキーワードを記載します。一例ではありますが参考程度にどうぞ。

改善活動のキーワード

3M: ムリ・ムダ・ムラ

改善の4原則(ECRSの原則)

3S:合理化の基本原則

4M条件

5ゲン主義

5W1H

アイデア発想の4法則

おわりに

お疲れ様でした。かいつまんで書いたつもりが結構長くなってしまいました。

実際の活動のやり方やポイント・キーワードについての詳しい話はまた後日記事にします。

興味がありましたら またよろしくお願いします。

 

今回は以上になります。

お読みいただきありがとうございました。

Let’s カイゼン!

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