お世話になります。
今回は 愛用品の紹介としまして 私が業務(製造業)でも使用している、
富士通 電子ペーパー『QUADERNO(クアデルノ)A5Gen.2』の紹介をさせて頂きます。
実際の活用シーンなどと合わせて 簡単にですが紹介できればと思います。
どちらかと言うと後半の 業務での活用がメインです。(色々写真も載せています)
活用方法や良い点だけでなく 個人的にもう少しなところ(悪いところ)も結構書いています。
よろしくお願いします。
電子ペーパー『クアデルノ』って?
馴染みのない方もおられるかと思いますので まず どのようなものか説明します。(引用ですが)
電子ペーパー(でんしペーパー)とは、紙の長所とされる視認性や携帯性を保った表示媒体のうち、表示内容を電気的に書き換えられるものをいう。
(引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』:電子ペーパー)
今回紹介します 『クアデルノ』の見た目はこんな感じです↓ (A5サイズとA4サイズがあります)
ざっくり言うと 紙のように使えて PCと繋いであれこれ出来るやつ です。
スマートフォンの契約時などで タブレットに 署名を求められることも 最近ではよくありますが、
アレって結構 書きづらいと感じる人もおられるのではないでしょうか?
電子ペーパー『クアデルノ』は、「本物の紙とペンのような書き心地」と公式サイトで謳っており、
私も 初めて使ってみた時は「確かに!書きやすい!」と小学生並の感想がでてくるほどでした!
クアデルノで出来ること
良くも悪くも 「書くことに特化」しており、タブレットなどに比べると 出来ることは少ないです。
書ける
書けます!
デバイス上では 白黒で色味がありませんが、書く際には 黒・赤・青・白 の4色を選択できます。(PC上では色が付きます)
ペンについては 鉛筆やマーカーなど 5種類から選んで使えます。
線の太さは 5段階あり、それに加え 筆圧でも調整が利きます。
保存できる・PCと同期できる
書いたものをPDF形式で保存ができます。
逆にPDFを読み込んで その上に 書いて 更に保存もできます。
保存できるファイル数は メモリの容量にもよりますが 2MBのPDFファイルを 1万ファイル程保存できます。
スマートフォンとの連携もできますが 私は今のところ使っていなかったり・・・
スクリーンキャプチャ機能
クアデルノの画面を PC画面に映して使用できます。
オンラインでの会議などで役立ちます。
選べるテンプレート
公式で配布されているテンプレートが結構充実しています。
自作でテンプレートを作る事も出来ます。(後述します)
公式のものは
・無地 ・原稿用紙 ・大学ノート
・ToDoリスト ・ペルソナ ・五線譜
など、ビジネス・勉強など様々なシーンで使えるものが 44種類あります。(2022.9.10現在)
購入したきっかけ
仕事では 1世代前のものを2019年から(一部は今の世代)、 私用では今の世代のものを2022年から 使用しています。
実は このブログでもお世話になっている 友人(アリさん)の勧めだったりします。
仕事
元々は OJTで 電子メモパッドを使ったりしていました。↓
書きやすさはともかく、
・消しづらい(全画面が消える。消しゴム付きのものでも跡が残る)
・保存できない
・電池が交換式
など困ったこともありました。
自作でテンプレートを作れることもあり 購入に至ります。
私用
公私ともに 技能検定の解説をすることが多いのですが、結構紙を消費しています。というか かさばります。
(図や式が 紙の方が 早くて書きやすいため)
捨てたヤツもあるので ほんの一部ですがこんな感じです↓
捨ててしまった場合、同じことを何回も書かなければならないため時間が掛かります。
また当ブログにおいても 図を作るのにやたらと時間が掛かるため その辺りが改善できないかと思い、購入することに。
業務での活用の仕方
私は 製造業に努めていますが、何だかんだ書き物も多いので使っています。
作業エリアごとに1台ずつ置いていたりします。
どの様に使っているかの一例を お伝えします。
OJTに
実際に仕事に就かせながら 指導を行う事を OJT(on job training)と言ったりしますが、
私の場合 やたらと書いて説明することが多いので 紙の代わりに使っています。
職場の人が 使えば使う程 知識が溜まっていくのも良い点かと思います。
PDFのドキュメントは フォルダ分け出来るので、紙のメモ帳を使うより 書いたものが探しやすいです。
内容は特に業務とは関係ありませんが 下の写真のような感じで教えたりします。
クアデルノの画面上では白黒ですが、上の写真では他の色も使っており、PCに移すと色が付きます。
左がクアデルノの画面上、右がPCで見た場合のやつです。
マニュアル類として使用
PDF形式なら クアデルノに入れることができるので、設備の使い方や 作業手順書を入れて、作業エリア内でいつでも見れるようにしています。
改定がある場合も そのまま書き込めばOK。
嵩張る・汚れる などの理由で 作業場にマニュアルがない状態を無くし、
面倒臭くて忘れがちな マニュアルの改訂も 最低限は行えるようになりました。
日々の書き物をテンプレート化
ヒヤリハット報告書や 改善提案、検査表など 製造業にも書き物がたくさんあります。
印刷忘れや そこらへんに書類を投げっぱなしで「アレがないコレがない」みたいなパターンも有るので、
よく使うものについては自作でテンプレートを製作し、クアデルノに入れています。
下の写真は 作業の変更点管理用のシートです。
職場で実際に使っているものを載せる訳にはいきませんので、記事作成前に私が作ったオリジナルのものです。(雑に作っていますが)
エクセルでひな型を作り、PDF化し、クアデルノにテンプレート保存しています。
シートの構想→エクセルで製作→PDF化→テンプレート保存まで30分くらいでした。
PDFをテンプレート化すること自体は2,3分で出来ます。
分割画面が便利であります。
画面を2つに分割することができます。
マニュアルを見ながら 無地の画面に補足で絵を書いたり、作業中のメモを見ながら 報告書を書いたりできます。
分割すると書きづらくなりそうですが、画面を拡大できますので大丈夫です。分割された 片方の画面だけの拡大もできます。
これも電子ペーパーのメリットの1つですね。
因みに 上の写真右側の 管理シートについて、使用容量は480KBでしたので、
16GB(実用11GB)のクアデルノの場合、2万3千枚くらい入ります。
デジタルが苦手な人にもおすすめ
タブレットに比べると 出来ることはものすごく少ないですが、逆に言えば デジタル機器が苦手な人にもお勧めです。
操作も覚えやすいですし 、悪い言い方をすれば 余計なことをされるリスクも少ないです。
苦手な人が デジタル化に慣れていけるようにする第一歩にもなるかもしれません。
もう少しなところ
実際に使っていて 概ね満足はしていますが、少々不便だったりするところもあります。
バッテリー問題
バッテリーについて、放っておくくらいなら3週間程度は持ちますが、書き続けると消耗が早いです。
充電できるところで使用する分には 何ら支障はありませんが 気が付けばバッテリー切れ間近になっていることもありました。
(まあ 個人的には設備に100Vが降りてるんで問題ないですが。)
消しゴム機能がちょっと使いづらい
一本線を引いたら 部分的には消せず、書いた一本線が丸々消えてしまうので 使いづらさは感じます。(特に図を書くとき)
逆にそれが楽な場面もありますが 切り替えが出来てもいいのでは、と思いました。
フォルダの編集が・・(アプデで多少は改善)
クアデルノでは作成した ドキュメントをフォルダに入れて保存できるのですが、以前まではこのフォルダの操作関係がPC側でしかできませんでした。
2022年6月頃にアップデートがあり クアデルノ側でも操作が出来るようになりましたが、ちょっとだけ慣れが必要かもしれません。
テンプレートはいろいろあるが・・
公式のテンプレートは40種類以上と豊富なものの、ひとつのドキュメントに新しいページを挿入する際に、違う種類のテンプレートを使用することができません。
またテンプレート化すると 最初の1ページ目しか反映されないのも困る事があります。
まぁPDFファイル自体をテンプレートではなく直接フォルダにぶち込めばいいんですが、気楽にページの追加や差し替えが出来ないのが難点です。
この辺りが一番使い勝手が悪いかなと思ってます。
PDFにしか対応していない
拡張子はPDFにしか対応してない感じです。
CAD図面をそのまま入れられたらなぁ・・と。
実はそこまで不便していませんが。(図面もどのみちPDFに落とすので)
会社のセキュリティ的なやつ
セットアップやPCとの連携に 富士通公式サイトからアプリケーションを入れないといけない点、
wi-fiやBluetoothも使用できてしまうので セキュリティ上、問題になることもあるかもです。
私の職場でも使用に際してはルールが幾つかあったりします。
クアデルノ本体から アプリを入れられて・・とかがある意味助かるのですが、アップデートとかの関係もあり、昨今では仕方がないのかも知れませんしね。
プライベート利用では便利ですが。
価格が少し高め
思ったより値段が張ります。
この辺りは人によってどう感じるかは分かれますね。
おわりに
お疲れさまでした。
実際に見てみて、「別にタブレットでもよくね?」って方もおられる事と思います。それはそう。
しかしながら やはり一部分に特化した専用機と言うのは 使いやすさやが非常にいいのでメリットも多いです。
更に言うと 通常の紙の方が 有効な場面すらあります。
何かとデジタル化だとか ビッグデータ活用だとか言われる昨今ですが、デジタル化すれば良いものでもありません。
アナログ・デジタル、IT活用の分野においても使いどころを見極めていかねばなりませんね。
※IT活用=デジタル化 ではない。あくまで情報を何かに活用すること。
今回は以上になります。
お読みいただきありがとうございました!