お世話になります。
今回は技能検定 特級 機械加工の ザックリした内容や受験しての感想などをお伝えできればと思います。
他の技能検定と比較しても 学ぶ範囲が広いので 内容については、今後個別に記事にするかもです。
それではよろしくお願いします。
今回の内容
・受験資格や難易度は?
・特級 機械加工の内容
・受験するまでに やっておいた方が良いこと
受験資格や難易度は?
特級は該当する職種(機械加工の場合は 旋盤やフライス、マシニングなど)の1級を習得後、5年の実務経験を経て受験が可能となります。
1級合格後5年と、長い間待たされることになるので その間に関連する検定などを受験しておくのも良いかもしれません。
難易度としては、合格率を見た感じですと 高く感じます。(合格率5~15%)
普段、作業管理や原価管理にどれだけ関わっているかで 難易度に対する感覚が大きく違ってきます。
1級までは実作業だったのが いきなり職場管理の内容になるため 馴染みがない、という方も居られるからかな と思います。
どちらかと言うと事務の方が受験した場合の方が合格率が高そうですが、その場合1級を取得するまでが問題になりそうです。
特級 機械加工の内容
特級は 実技試験と学科試験に分かれますが、実技と言ってもペーパーテストになります。
実技では職場の管理などについての問題が主になり、学科はそれに加え 機械一般の問題が出てきます。
特に学科は まともに取り合うとかなりの範囲になります。
振動測定や油圧、放電加工、プラスチック材料、レーザー測長など、お構いなしに出てきます。(一応機械加工の分野ではありますよね)
と言っても頻出する問題もありますので、今後そのようなところもお伝えできればと思います。
以下実技のザックリ内容となります。
工程管理
・工程・管理とは何か(定義)
・生産で行う基本活動(需要予測~出荷)
・生産形態と方式の種類と特徴
・日程管理や発注・在庫管理 など
用語などは虫食い(択一選択)の問題が多いですが、日程管理の内のスケジューリングや発注・在庫管理などで計算問題があるのでこの辺りがやや難所かなという感覚です。
作業管理
工程分析や作業分析・標準化や作業改善の内容となります。
改善前後の作業時間の計算や、編成効率の問題が出ることが多いです。
ライン生産をされている方からすると馴染みがある単語が多いかもしれません。
まともに覚えようとすると 記号のようなものを死ぬほど覚えることになりますので、ある程度割り切るのが吉です。
品質管理
QC七つ道具や新QCは必ず覚えておきましょう。
概要が分かる、くらいのレベルではなく散布図などを見て、図からどのような事が分かるのか、どのようなアクションを取るか、など
実際に活用できるくらいになっておくと良いと思います。
その他に 品質の定義や簡単な(簡単ではない)統計学の分野(サンプリングや実験計画、統計的検定)なども出ることがあります。
計算問題では 式が提示されることが多いです。(絶対ではありませんが・・・)
原価管理
原価の構成要素や 原価管理の体系など 原価に関わる用語などが 虫食いで出たりします。
加えて原価差異や 損益分岐点の計算などが出題されることもあります。
特に損益分岐点関係の計算は 必ず出題される、くらいの気持ちで勉強するようにしましょう。
出題の形式(何を求めるか)は年によって違う印象でしたので 公式の丸覚えは事故のもとになるかと思います。
固定費・変動費や売り上げ・利益など 用語一つひとつの意味を理解していると 公式を知らなくてもゴリ押しで解けたりします。
この辺りは商業科出身の方などは 比較的有利かもしれませんね。
安全衛生
安全衛生法(安衛法)についての 問題が多いです。
ひとえに安衛法と言っても 事業所の組織の体系や健康診断、公害についてなど、割と幅広く覚える必要があります。
たまに労働災害率(度数率とか)の計算問題も出るそうです。この辺りは 学科と合わせると ほぼ毎年出題されてるので必須かもしれません。
作業指導
教育訓練の三本柱
・OJT ・OFF-JT ・SD(自己啓発)
これ等の特徴や その他の訓練法(講義法や役割演技法)など訓練の形式に関する問題や、
・仕事の教え方 ・改善の仕方 ・人の扱い方の3つからなる TWIという分野の問題が多いです。
内容としては、特に勉強しなくても なんとなくで解ける人もいるかな、という印象でしたが、
問題文が A4の用紙5ページ前後あることが多く 問題を読み切るのが 割としんどいかもしれません。
一旦飛ばして 他の問題を解き終わった後に ゆっくりと解いても良いかと思います。
設備管理
設備の定義や 安全管理、設備・電源の信頼性、設備保全の問題が出題されます。
TPMや自主保全の内容も出ますので 設備総合効率などの求め方は 必ず覚えておきましょう。
機械保全的な内容も出ることがあります。
潤滑管理など基礎的な内容から グラインダの点検・玉掛け・高所作業・軸受けの周波数分析など、割と専門的な内容まで様々です。
自分の仕事に関連する内容であれば なんとなくで解けるかもしれませんが、運が悪ければサッパリ分らん というパターンも・・・。
以上が実技試験のザックリとした内容でした。
おわりに-受験するまでに やっておいた方が良いこと
お疲れ様でした。
今回は 特級機械加工の内容について 感想を交えてお伝えしました。
覚える範囲が多いですが 出題傾向は少なからずありますので 今後 記事にできればと思います。
1級合格後に 5年の期間が空くので 試験が近づいてからでなく、長期間で少しずつ勉強していくのが大事かもしれません。
自主保全士や機械保全、職業訓練指導員の試験などを挑戦、または勉強だけでもしておくと いざ特級を受験する際に助かります。
また普段から 職場の品質やコストなどの活動に興味を持っておくと 聞きなれない単語が減って 勉強時に頭に入り易いかもしれません。
その場合 職場オリジナルの用語などには注意が必要になりそうですが・・・
今回は以上になります。
お読みいただきありがとうございました!